One of These Nights
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One of These Nightsのレビュー(Amazonより)
- イーグルスの代表作はこれでしょ!
- ★★★★★
- イーグルスを聞き始めてファンになりかけの頃のアルバムでめっちゃ気に入りました。数多くある曲の中でもNO・1
- 出だしに唖然!
- ★★★★★
- レコードを買って帰るなり盤に針を乗せた。
呪われた夜の出だし…圧倒された。それまで
も邦楽は聴かなかったが、その時も洋楽は凄
いと思った。何度も繰り返し聴いた。とても
当時の我が国の音楽状況から産まれ出る音
ではなかった。
また、各曲につけられた邦題も恥かしいほど
の響きがあった。今聴いても鳥肌が立つ。
もう30年を過ぎてしまった。
- 夏の夜に。
- ★★★★★
- イーグルスというバンドが単なるウエストコーストの人気カントリーロックバンドから時代のアイコンへと変化する過渡期のアルバム。この後、「Hotel California」となってしまうわけだが、それが仮になくとも、70年代のアメリカを代表する佳盤であったことは疑いない。
元より、グレン・フライ、ドン・ヘンリーという大変優れたソングライター/シンガーを擁するバンドが前作にてドン・フェルダーという「飛び道具」を得て、音楽的には数段上のレベルを目指せる体制となった。その上で製作されたこのアルバムでは、その「飛び道具」ちらちらと見せながらも、あえて5人のバランスを保った構成としている。「One Of These Nights」はヘンリー、「Lyin' Eyes」はフライ、「Take It To The Limit」はマイズナーと、それぞれのセンスと持ち味を凝縮し、これ以上ない高みまで全員で研ぎ澄ましたようなこの3曲。恐るべきその実力と圧倒的な質の高さをそれぞれのナンバーの随所でうかがわせる。この多彩なリズム。
さらに「Too Many Hands」「Visions」では先ほどの「飛び道具」をちらりと覗かせつつ、変化球を交えることも忘れない。
次に起こる「何か」を十分に予感させる。
そして、それは確かに起こったのだが。
私にとって、このアルバムで、どうしても重要なのは最後の2曲だ。
「After The Thrill Is Gone」で「思わず夢がかなってしまった後、何ができるんだい?」とヘンリーとフライは歌う。彼らはその後、「Hotel California」という怪物を産み出してしまったあと、ラストアルバム「Long Run」で彼らはあの「Sad Cafe」というナンバーを歌うのだ。ああ、人生とはなんというものだろう。まだ若き彼らはこの後に起こることを知らない。「Hotel California」が続いてくることを知らないのだ。そして「Sad Cafe」にたどり着いてしまうことも。我々はこの後に起こることを知っている。彼らは本当に「After The Thrill Is Gone」を体験してしまうのだ。それを知らず、歌われるこの曲は胸を締め付けられるような痛みと儚さを持っている。
そして、この5人のなかでただひとり、「After The Thrill Is Gone」を体験しない、つまり「Hotel California」へは道を同じくしない者がいる。そのリードンが、最後に歌う「I Wish You Peace」。彼だけはこの後に起こることを知っていたのかもしれない。予感していたのかもしれない。だから、ここで、この珠玉の挽歌をささげて、道を分かれていったのかもしれない。そんな想像すらしてしまう。とにかく、こんな曲はちょっと他にない。生きとし生けるもの、全てに捧げられる「Peace」。絶対的な安らぎ。イントロのキーボードの左右に揺れるフレーズから、最後の一瞬まで、目をつむって、聞いてほしい曲だ。
リードンを失ったイーグルスは、ウォルシュという新しい才能を得て、何かに追われるように走り始める。確実にそれまでのイーグルスと、いやあらゆるロック・バンドと違う何かに憑依されて、変化する。大きく、時代のうねりに巻き込まれていくのだ。これだけのアルバムを作っても、神は彼らに「安住の地」を赦さなかったのだ。
- ホテル・カリフォルニアで頂点を極める一歩手前の傑作
- ★★★★★
- 本作は、前作でエレクトリック・ロック路線を志向したイーグルスがホテル・カリフォルニアで頂点を極める前に製作した作品。あるバンドやアーティストが最高傑作へと上りつめる寸前の作品が素晴らしいということはよくあることだが、本作もその例に漏れない傑作。冒頭のタイトル曲は前作のエレクトリック・ロック路線を引き継ぐ曲だが、その独特なうねるサウンドにしびれる。前作の一部の曲のようにただ熱いだけのロック・サウンドはなくなり(強いて言えばM7に名残が見られるが、洗練度は高まっている)、全体的に適度なポップ色が強まった。M5「いつわりの瞳」がその典型で、「ニュー・キッド・イン・タウン」の先駆けのような名曲。そしてM6「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」はランディ・マイズナーの絶唱が光を放つ歴史的作品。M3「ハリウッド・ワルツ」も忘れてはいけない佳曲。M8はドラマチックなバラード、M9はタイトル通りの安らかな曲。名曲が6曲も収録されていれば名盤と呼んで差し支えないのではないでしょうか。収録曲の中で完全に浮いているのが、インストゥルメンタルのM4「魔術師の旅」で、バーニー・リードンの実験作に他のメンバーが無理やりつきあわされている感じがする。この曲だけ取り出せばそれなりに面白いが、アルバム全体のカラーに合っていない。バーニーが本作を最後に脱退したのも無理ないことであった。
このように、本作はアルバム全体の統一感、および発するメッセージ性の点でホテル・カリフォルニアには一歩及ばないけれども、収められた名曲の多さとホテル・カリフォルニアに至るイーグルスの軌跡を理解する観点から、昔からの彼らのファンもこれから聴いてみようと思う人にも、重要な作品としてお薦めしたい。
- イーグルスとしては佳作でしょう
- ★★★
- カントリーとロックはそのまま保守層と若者という社会の集団を象徴する音楽であり、対立するものとして捉えられていました。そうした中、この二つを単に「音楽」として扱い融合させたのがグラム・パーソンズであったと言ってもあながち間違いはないでしょうが、その音楽的遺産を受け継ぐかたちで結成されたのがイーグルスだと言えます。
イーグルスの音楽はわずか6枚のアルバムしかありませんが、スタイルは1枚ごとにかなり異なる印象があります。ファーストは土の豊饒さを感じさせる暖かい音色でカントリー色が強いものでしたが、セカンドはトータル・コンセプトを重視し寂寥感が強い作品となり、3枚目では音楽的にはロック・サウンドとの距離の取り方に躊躇する様子が見て取れました。
この4作目にあたる作品では、オトがずっとソリッドになりロック色が強くなった曲がある一方で、カントリー色の強い「いつわりの瞳」などや実験的要素の強い「魔術師の旅」などが同居するなど、やや統一感に欠ける印象が拭えません。タイトル曲は全米No.1ヒットになるなど、出世作的な扱いを受けている作品ではありますが、イーグルスの全作品を通してみると、佳曲をいくつか含むものの、カントリーからロックへの変曲点としての意義以外には乏しい作品かと思います。
ところで、このアルバムを20年ぶりに聴きなおしたのは、2004年の紙ジャケ化がきっかけでした。おかげで10代のころには気がつかなかった多くのことに気が付いて、面白く聴くことができました。イーグルスの紙ジャケはどれも残念ながら紙が薄くちゃちですが、この「呪われた夜」の紙ジャケの荒い手触りはなかなか心地よいですし、アナログ同様のエンボス加工がうれしいです。なによりも聴きなおすきっかけになったということで感謝しています。
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